ZeppFUKUOKAでの印象深いおもひで
ホークスタウンの隣にあるライブホール、ZeppFUKUOKA(通称ゼップ)が今年2016年の5月で閉業となった。
そんなに沢山ゼップにお世話になったわけではないが、以前はちょいちょいライブに足を運んでいたため、ゼップがなくなるのは少し寂しい気持ちになった。
いろんなアーティストをゼップで観たが、その中でも印象に残っているライブを三つ、書き留めておこうと思う。
天然で破天荒、「大自然」を体現しているかのようなチバユウスケ率いるバースデイ。2012年、アルバム「VISION」のリリースツアー、福岡はゼップだった。
バースデイのお客さんはやはり、男性が多い。黒で固めた人、チバルックな人、革ジャンな人、様々。
その日私は思い切って前のブロックの真ん中あたりに行ってみた。
バースデイのライブはそんなに暴れまわるような感じではない印象だったが、それでも前のほうのブロックは当然ワチャワチャする。
私も一緒になって揉みくちゃになりながらワチャワチャしていた。
すると、なんかニオイがした。
汗のニオイ??じゃない。
こ、、これは。。。
わ、、ワッキーのニオイじゃっ!!!
近くにいる。でも分からないし、この状況じゃニオイは増すばかりだし、とにかく臭いし。
ワキ。チバ、チバ、チバ。ワキ。チバ、チバ。……
ニオイに意識をもってかれそうになりながらも、意識をチバに集中した。
チバユウスケの汗なら浴びてもいい。でもどこのどいつか分からん奴のワキはいやだ。
もう、何が何だか分からなくなり、とりあえず「おぉぉぉぉ〜!ぃぇぇぇえええ!!」って叫んでた。
だって、なんかの雑誌のインタビューでチバさんが言ってたから。
「何かあったらとりあえずOh!Yeah!って叫んどけばいいんだよ。」って。
途中、エフェクターかなんかの調子が悪くなり、「いいや、無しでいこう、」と次の曲を始めた。男らしさしかないぜ ちくしょうめ。
【80Kidz】
顔、半分出しNGの二人組、エイティーキッズ。アルバム「TURBO TOWN」で彼らを知った私は、FACTのツアーに対バンで参加し福岡に来ることを知り、小躍りしながらその日を待った。
彼らのフィールドは主にクラブなため、ゼップのようなライブハウスは珍しかったんじゃないかなと記憶している。その日もDJセットではなく、LIVEセットとしてサポートメンバーと共に来ていた。
私のお目当てはファクトよりも80キッズだったので、当然ワチャワチャする準備は出来ていた。
ファクト、エイティー以外に海外のバンド、YourDemiseとOurLastNightが参加していたのだが、エイティーが一番手。
いざ演奏が始まると、わっー!!!っと、盛り……あがらなかった。
え??
私は辺りを見回した。
ゼップのフロアに敷きつめられた客のなか、ぽつーん、ぽつーん、と手をあげてピョンピョン跳んだり、いぇーぃ!ってやってる人がいて、ほぼ全員が棒立ち「誰?」みたいな空気が漂っていた。
ナンダコレハ。
こんなのって……あり?
確かにファクトや海外バンドとテイストが若干違うけども。。。それにしても、オシッコちびりそうなくらい盛り上がらなかった。
もちろん私は「おぉぉぉぉ〜!ぃぇぇぇええ〜!!!」って叫んだよ。
80KIDZ - STUDIO LIVE 2012 (1/3)
「マジで!?あの?!あのシガーロスが!!?フクオカにぃぃ!??くるのかぁぁぁ??!?」
私は珍しく一瞬正気を失った。
が、すぐ取り戻した。
アイスランドから遥々ジャパンに。しかも、三大都市で終わらせず、福岡までやって来る。
行くしかないっしょ。何があっても。
仕事?休むよぉ〜〜。
当たり前だぁ〜〜。
これを逃したら、人生でもう二度と観ることが出来ないかもしれないと思った私は、迷わずチケットを取った。
「今日はなんか違う。いつものライブの雰囲気と明らかにちがうぞ。」
そんな勝手な特別感を味わいながら、演奏が始まるのを待った。
感動。
この言葉はこの日のためにあるんだ。と思わせるくらい、感動した。
ライブを観ながら初めて涙が出た。
そして隣にいたオジサンも泣いていた。
音や演奏は勿論のこと、ステージ演出やライティングなど、あらゆるすべてが美しかった。
褒めすぎと言われてもいい。
私が、感動したのだから。
Sigur Ros - Hoppipolla - HD Live from Heima