私の中のワタシを忘れるために

錠剤は一粒ずつしか飲み込めない人が書くブログ。

ハイブランド品の話

早くも4日を過ぎようとしている正月。
いつもより少したくさん寝られたから気分が良かった。

のんびり起きてカフェラテを飲む。

 

毎日日課youtube徘徊をしていたら、おすすめ欄にお笑いのオードリーがやってるオールナイトニッポンのまとめ動画(勿論音声のみ)があったので、なんとなく再生してみる。

テーマは「高いお財布」について。

オードリーの二人はもう結構稼いでいるであろうが、
お財布に対して10万を出す事に対しては否定的であるらしい。

『10万の財布を買うなら、2万の財布に8万入れた方が良くない?』
という若林。そしてポーター(吉田かばん)愛用という春日。
庶民的な価値観に好印象を感じた。


これは財布だけじゃなくてモノ全般に対する価値の捉え方なんだろうけど、
私もこれまで使っていた財布は大体2万くらいまでのものしか使っていない。
2万を超えたら「ん、いいや」となってしまう。

そもそも、元々あまりブランドに興味がなく、
興味がないどころかハイブランドのロゴばぁぁぁんみたいなモノを
身に付ける方があまり良く思えないたちである。

若林が言っていた「高い財布ってデザインが俗っぽい」
というのもすごくわかる。
なんかね、かわいいと感じないんだよね。


先日、とあるスーパーで買い物をしている時のこと。
くたびれたジャージに身綺麗にしてないボサボサの髪を振り乱しながら
慌ただしく買い物をしていた中年女性が持っていた財布が、
ロゴばぁぁぁんグッチだった。
そしてカバンはコーチだった。


なんとも言えない気持ちになりながら
私は買ったものを袋に詰めてその場を後にしたのを
今でも鮮明に覚えている。

 

わたし達はいつまでブランドに支配されて生きていくのだろう。
そうこう言っているわたしの手元には
アップルのアイフォン、アイパッド、マックブックが並んでいる。

 

 

 

 

ハイブリッド女子高生の無言の勝負

先に注文とお会計を済ませるタイプの飲食店で、そこそこ人がいる場合。

あなたならどうしますか?

 

①何かしら荷物を置いて席を確保しておく

②先に注文を済ませる

 

今日、私は①でも②でもない選択肢を持ったハイブリッド女子高生を見かけた。

 

③「予約席」プレートを置く

 

場所はスタバ。

私の目線の先にあった4人席に来た女の子二人組。

彼女たちは3センチ四方くらいの何かを カラン、と置いて行った。

私は目が悪いのでそれが何かよく見えなかったのだが、

その「カラン、」の正体が予約席と書かれたプレートだったことを

後から来た中年女性によってわかった。

 

女の子たちの姿が見えなくなってすぐ、一人の女性がその席に荷物をおこうとしたけど、何か置いてあることに気づき。

店員さんに「あそこは座っちゃいけないんですかね?予約って書いてあるけど」

と尋ねていたのが聞こえた。

すると店員さんが

「あ〜、もしかするとお席を確保されているかもしれないので、こちらのお席をご利用ください〜!」と他の席に案内していた。

 

よかったね、女子高生。

、、、と思ったのも束の間、

また別のおばちゃんがソロソロとそのリザーブ席に近づいて来た。

おそらくそのプレートが置いてあることには気づいたのだろうと思う。

なんとなく「ここ、座っていいのかな、どうなのかな」みたいに

ソワソワとしながら、結局おばちゃんは座った。

おばちゃんは強い。何も聞かない。

 

私が口出すのはどうかと思い、

そのまま様子を観察していた。

女の子たちはどうするだろうか。

ちゃんと「そこ取ってます」って言えるだろうか。

 

・・・彼女たちがコーヒーを持って戻って来た。。!!

 

・・・おばちゃんが座ってる!!気づいたぁぁぁ!

 

・・・さぁ!!ここからが勝負です!!

 

・・・言うか言わないか言うか言わないか言うか言わないか、、

 

・・・言わなぁーーーーーーーーーーいぃぃぃぃ!!!!!

 

そう。彼女たちはムスッとした顔で何も言わずにプレートだけを回収し、

別の席へと行ってしまったのだ。。。

 

残念でした。。。今季勝ち星ならず!!!

 

 

しかし「自分で予約席プレートを持ち歩く」という考えはなかったなぁ〜。

まぁ、全然役目を果たしてなかったけどね。

 

もっとデカイのにしなきゃ。

 

 

 

 

 

お菓子大臣のおまんじゅう

初めて会う人への手土産は、よほど日頃からその人の好みを熟知していない限りは

消えものがいいと思っていたし、それは一般常識的な考えだと思っていたのだが、

どうやらそうではない人たちもいるようだ。

 

初対面の人と会うとき、私はいろいろなことを考えて手土産は大抵無難にお菓子にする。

その「いろいろなこと」とは、

・好みがわからない

・もし本人が好きじゃなくても他の人にあげれる

・帰りに邪魔にならない

・価格的にも気を遣わせるものではない

とかで、まぁ万人がもらってもそうそう困らないものだろうと認識しているからだ。

 

とは言え、「お菓子」と言っても駄菓子からケーキまで様々なものがある。

だから私は『どこで会うか』、『どうやって帰るか』、『どれくらいの時間過ごすのか』などを考慮にいれる。

 

例えばの話、相手が営むお店に私がいくとしたら、冷蔵庫に入れなきゃいけないようなものでもオッケーになる。

だが、都会の駅近のカフェで会うとなれば、

過ごす時間や帰りのことを考えたらドライでコンパクトなものになる。

 

季節にもよるけど、

例えば寒くて乾燥するようなときなら、「カルディの少し上等なマヌカハニーののど飴」とかにするかもしれない。(これは一度ある)

龍角散なら手軽に買うけど、マヌカハニーは少量で高い。あまり自分ではわざわざ買わないだろう部類に入る。

バッグにも入ってコンパクトだし。

、、、、とまぁ、こんなふうに相手がもらって大丈夫そうなものを選ぶようにしている。

 

 

これをふまえて、実際に体験した思わず「?」となるようなお土産の話をしたい。

これは私がSNSでしか交流のなかった人と初めて会うことになった時に何度か体験したときの話。

 

 

◆Aさんからもらった私のテイストじゃない雑貨

 

例えば直焙煎珈琲屋さんをしている人に他店の珈琲豆を持って行ったりしない。

その理由は、自分のとこで毎日作っているものだし、新鮮味もないだろう。

どうせあげるなら直焙煎珈琲に合うようなお茶菓子にする。

そのような原理で、私はブレスレットをいただいた。

小学生なら喜びそうな、お土産ショップの片隅にあるような雰囲気を放っていた。

誤解なきように言っておくが、当たり前だけど気持ちは嬉しい。

だけど、ごめんなさい、これは・・・着けないかなぁ。

 

まず、小物はそれぞれ好みがあるからね。

初めて会う人にあげるものじゃないと私は思っている。

なぜあえて難易度の高いものを選んだのか不思議で仕方がない。

 

 

◆Bさんからもらった自作ポエム絵葉書

 

これはね、本当に、ダメだよ。

(誤解なきように言っておくが・・・以下同文)

ちゃんと「作品」として昇華できてないものを、自己満で押し付けるのは本当にダメ。

だし、本当に「作品」だとしたら簡単にあげちゃダメでしょう。

という価値観なんです、私は。

忘れないように念押ししておくけど、初対面だからね。

 

お世辞でも「あ、これ嬉しいな。買いたいな。」と思えるものではなかったし、

印刷は自前プリントでかすれていたし。。。

文字も「あ、これは作品なんだな」として受け取れるものではなかった。

字が、汚かった。(ホントごめん)

そしてそれを「これあげます。好きなの持って帰っていいですよ」という言い方をされたのだが、その言い方が上からな雰囲気だったのにも少しイラッとした。

おそらくその方の中では「とてもクオリティの高いもの」なのかもしれないが、

正直な話、私はただでも要らなかった。(ホントごめん)

 

クオリティの相場を知ろうよ。

周囲の人たちが思ってもない「いいねー♫」という言葉を浴びせることは本当に悪だよ。と、私は常々思うのだ。

なぜならそうやって低クオリティのままで満足して成長しないセンスや肥大するエゴを育ててしまうから。

本当にキケンなんだよ、と私は言いたい。

 

 

「なんでこんなふうに、相手の喜びそうなものを考えれないんだろ?」

と今日友人と話していたら、その友人はこんなふうに言っていた。

 

『モノをあげることで繋がりを持っておきたいんじゃない?』と。

 

なるほど。と、私は思った。

その友人はこう続けた。

 

『小学生のときとかって、どこどこ行ったからお土産〜って、お揃いのキーホルダーとかあげてたやん。その時は嬉しかったけど、月日が経つと「これどうしよう?」ってなるわけよね。それが徐々に社会に出るとお菓子とかになるわけよ。だからさ、止まってるんやない?小学生で』

 

なるほど。めちゃんこ納得。

私の周りの友人たちは元看護師だったり取引先の多い事務職だったりで、めちゃくちゃ社会に出ている人ばかりで、そのような価値観(手土産は消えものがいい、みたいな)がある程度同じだから、それが普通だと思って今まで生きてきた。

だけど、SNSとかで違うコミュニティの人と交流したりすると、今回のようなことが度々起こって、「なぜ?」と感じることが多かった。

 

少なくとも私も接客業でお客様もスタッフも自分よりも歳上の方が多く、

そういった社会経験とも呼べる価値観を学ぶ機会に恵まれてきたのだなと、改めて思った。

 

 

自作ポエムなんていらねぇから

上底のおまんじゅう持ってきな。

ひっひっひっ。

 

 

 

 

思いやりや優しさは受け手がそれと認識しないと意味がないということについて考えてみた話

漫画家のみうらじゅんが「いやげもの」という、もらっても嬉しくないお土産を買っちゃうという話を彼の本か何かで読んだとき、『私みたいな人っているんだな』と思ったことがある。

実は私も〝もらっても嬉しくないお土産〟を買ってしまいがちだったのである。

「だった」と過去形にしたのは、現在はその行為をやめているからだ。

やめているだけであって、実際そういう「もらっても嬉しくないもの」で私のツボに入ったものを目の前にすると、買ってしまいそうな衝動に陥ってしまう。

 

もう何年も前のこと。

友人と長崎に遊びに行ったとき、まだ長崎に入るずっと前の行きのパーキングエリアで〝にわかせんぺい〟のコーナーで立ち止まった。

 福岡人なら知らない人などいないであろう赤い困った奴は、本来「せんぺい」という名前の通りお菓子なのだけど、今やお土産コーナーなら大抵どこにでもその〝赤い困った奴〟のグッズが販売されている。

文房具、キーホルダー、ハンカチ、タオル、靴下など、ど定番のグッズの中に私の興味をそそるものがあった。

 

アイマスクだ。

博多にわか アイマスク HOT&ICE

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  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

私は当時付き合っていた恋人に、これをお土産にすることに決めた。

 

決めた理由は以下になる。

 

①にわかせんぺいの存在をそのまま表現している面白さ

②わりと実用的だし目が疲れると言っていたから良いと思った

③「長崎に行ったのに博多のお土産かよ」とツッこんで欲しかった

④そして③に対して「ごめぇ〜ん」と返したかった

 

いい。とてもいいじゃないか。

、、、と思ったのはもちろん私だけで。

実際の本人のコメントは「いやぁ、これ、、、どうしたらいいん、、」

という困りはてた反応だった。

 

私が〝いやげもの〟をあげる行為は、「それを受け取った先のこと」よりも「それを手にした瞬間の反応」が見たいだけで、それは個人的にはコミュニケーションの一環だと思っていたのだけど、でもそれは通じない人からするとやっぱり私の勝手なオナニー行為だったんだろうなと後日反省した。

別の意味で「ごめぇ〜ん」である。

 

そして今日、たまたま見かけた「食堂の券売機のボタンガチャガチャ」に手をかけそうになった。

ボタンを押したい衝動をグッとこらえ、その場を立ち去った。

 

 

 

 

ケチなラブホの話 〜パートナーとのお金の価値観〜

以前「気持ち悪いラブホの話」を書いたが、今回はケチなラブホの話をしよう。

ラブホがケチなわけじゃなく、前回にも出てきた元彼Tの物語である。

前回のラブホの話を読んでない方は先にそちらからどうぞ。

 

saihate.hatenablog.com

 

この時も遠出したときの話なのだが、この時は事前に大体どの辺にするか決めておこうという話になり、毎度のことながらグーグルマップ先生にどこがいいかお伺いを立てていた。

普通の宿ではなくラブホでいいね、という話になったのだが。

私は(というか、女性は大体そうだと思うけど)まず大前提に綺麗なところがいい。せっかく泊まるんだし、ボロボロのラブホなんて論外。

ということを基準に、尚且つ高すぎずなところをピックアップしてTに提案したのだが、「高い。もうちょっと安いとこがいい。」という理由で却下された。

高いと言っても私がピックアップしたのはせいぜい6千円〜8千円ほどのところで、割り勘してもたかが知れているくらいのごく普通で相場のところだったのに。

 

は?なんで?

と聞くと、

彼はこう答えた。

「泊まるだけなんだからどこでもいい。ボロくてもいい。気にしない。」

 

いやいや。私が気になるっちゅーねん。

しかも彼が推してきたのは「宿泊3千円」という極安のところで、写真も外観写真しかないし、その外観もいかにも昭和からある確実にボロそうなところだった。

きっとオバケも一緒に泊まることになるであろうことも予想された。

 

絶対いや。絶対ボロいし、絶対オバケ出る。だからいや。

 

と、激しく主張したけど、彼は一向に譲らない。

 

少しでも安く安くと値切ってきて、もうそのやりとり自体もイヤになってきたので

「もういい。私が全部出すから好きなところに泊まらせて。」

そういうと、彼はやっと承諾した。

 

めちゃくちゃカッコわる。

って思ったし、自分でも思わなかったんだろうか。

それに、ワタシの気持ちは完全に無視じゃないか。

そもそもTはわかりやすく「デート代は男が出さないとカッコ悪い精神」みたいな感じだったし(実際ご飯代などは私も出そうとしても断られていた)、本人も話の端々でそのようなことを口にしていたこともあり、なぜにそのごく相場と思われるホテル代をケチったのか意味がわからなかった。

学生とかなら話は変わるけど、40間近で仕事も役職についておりちゃんと一人前に稼いでいるはずだったので、余計にわからなかった。

 

その話を友人にすると、

「単純に手持ちがなかったんじゃない?」

と言われたけど、その日の予定は前もって決まっていたし、そもそもTの方から誘ってきたので、私の頭には手持ちがないという発想は全くなかった。

お金がないなら誘うわけがないとも思っていたし、もし仮に急にない状態だったとしても「ごめん、今手持ちがあんまなくて」とひとこと言ってくれれば、私だってそれなりの対処の仕方を考えるのに。

 

長く付き合えるかどうかの基準ってこういうお金の話とか、現実的なことをちゃんと話せることが私にとってはポイントになっていたので、今思えばこの頃から価値観のズレを感じていたのかもしれない。

 

友人たちには、

「あなたが経営者という立場だから、見栄はろうとしてしまうんじゃない?」

とも言われた。

もしそうだとするなら、彼は私のありのままを見てはくれてなかったんだろうなぁとも思った。仕事ではそうかもしれないけど、肩書きを取っ払ったそうじゃない部分のワタシだっているし、どちらのワタシも見てもらえないなら一緒にいる意味なんてないんじゃなかろうか、とも思った。

 

立てようとすれば無理されるし、

そうかといってヒモになられても困るし。

こっちだって色々考えるし気ぃ使うっちゅーねん。

 

そんなこともあり色々考えた結果、後日LINEで

「今度からデート代はざっくり割り勘にしようね。こんなこと言うと傷つくかもと思って考えたけど、最近無理してる感じがするから。負担になられても困るし、お互い生活もあるからさ。」と伝えた。

すると彼から

『なるほどねー』

とだけ返事が来た。

 

あちゃーーー。やっぱりプライド傷つけたかな、とも思ったけど、

じゃ、どーすりゃいいんだよって話だ。

 

何に対して、又、どのような場面で出すのか。

お金の価値観ってむずかしい。

 

 

気持ち悪いラブホの話

以前恋人Tと付き合っていた時の話。

出かけた先で泊まろうということになり、土地勘のない場所だったためグーグルマップ先生に探してもらい、いくつか出てきた中から一番キレイそうな場所をめがけた。

 

もうほんの目の前で、すぐ着くという距離だったのに、Tのほうが「コッチもあるじゃん。こっちは?」と言ったのだが、こういう時の私の勘は鋭く、出来れば最初からめがけていた方に行きたかった。

けれどもここは一応全否定せずに、彼に対して歩み寄った。

「じゃ、とりあえず行ってみよ。空いてなかったら最初のほうにしよ。」と言い、私たちは予定してなかった方のホテルへと入った。

 

とりあえず車をとめロビーに向かうと、入り口に盛り塩があった。

 

「盛り塩、、、」

 

鈍感な彼も流石に気付いたらしく、思わず口に出ていたが、スルーしてロビーに入った。

 

自動ドアが開いた瞬間、なんとも言えない匂いが鼻を突いた。

カビくさいような、湿り気のある、私の中ではとりあえず「ヤバイ匂い」の部類に入る。

 

部屋はたまたま三つ程空いていたのだが、Tはあんまり考えずに即決するクセがあり、その時も「どこにする?」と聞いたかと思ったら「ここでいいね!」と、ぱちーん!とボタンを押し、勝手に決めてしまった。

それと同時に私はイヤな予感しかしなかった。

 

選んだ部屋についた。

ドアを開けても電気がまったく付かず、入り口付近にもスイッチらしきものはない。

「え?何で電気つかんの?」

もうここいらから心臓が暴れ出し、とにかくヤバイ感じしかしなかった。

仕方がないのでTがスマホのライトで部屋を照らすと、入ってすぐ左手にはわりと広めで真ん中にポツンとそれ用の椅子が置かれたSM部屋だった。もうあんまり覚えてないが、恐らくコンクリートっぽい壁でグレーの牢屋みたいなつくりだったと思う。

 

「もう出たい。ムリ!」

私はすぐに精算機のボタンを押した。

 

結局電気のスイッチは部屋の一番奥にあったベッドの頭元にしかなく、そうこうしているうちにフロントから電話が鳴った。

 

二人とも奥に行くのに躊躇するほどに部屋は暗く、私は絶対に行きたくなかったので、勿論Tに行ってもらった。

 

「あのですね、電気がつかないのでやっぱり他の部屋に変えたいんですけど…」

と言うTの後ろから、

『そんな言い訳いいからとにかく出ますって言ってよ!!』と急かすワタシ。

 

フロントも分かっていたのか定かではないが、幸い料金も取られずそのまま、その部屋は脱出することが出来た。

 

急いで車に戻った私たちは、すぐに最初から決めていたホテルに移動した。

 

そっちの方はまだマシだった。

マシだった、というのは、やっぱりそこも私には「ヤバイ感じ」がしたけど、他に移動する気力もないし気をごまかしながらその日を過ごした。

 

洗面所の横の、腰の高さにあったモンステラの絵が、いまだに忘れられない。

 

自称イケメンが陥りやすい罠の話

YouTuberのラファエルさんの動画がたまたま上がっていて。「元カノが集まって秘密を暴露する」ってやつなんだけど、それみて過去に付き合っていた人とリンクした。

 

その人は仕事も上のほうの立場だったし、色んな人と接する機会があるからそれなりに内面も熟されているのかなと思っていたけど、日が経つにつれてどうも表面的な彼のイメージと行動や在り方が伴わなくて、段々と信頼できなくなっていった。

信頼出来なくなったのは直感のほうで、意識的には私も出来る限り相手を信頼しようと努力はしたけど、そんな努力せずにもっと早い段階で離れるべきだったなぁと思った。

他人の事はよく見えるけど、自分の事となるとどうにも麻痺して分からなくなってしまう。

 

彼は自分にすごく自信を持っていたのだが、それは自信というよりも「自意識過剰」の領域にいっていたのだと思う。

(中途半端に)顔がいいことに絶大な自信があり、いま思えばそれ以外の内面的な自信のなさをそこでカバーしようとしていたのかもしれない。

見栄を張れば張るほど現実の自分は小さくなっていくのに、それでも現実のありのままの自分を認めようとはせず、それをひた隠しにしていたのだろう。そして最終的に居場所がなくなり、逃げ出すしかなくなる。

逃げださずに本当の自分と向き合えば、また選択肢も変わったかもしれないけれど。

 

本人は「イケメン」で全てをカバー出来ていると思っているので、細やかなほころびに無頓着になるし、それを他人に指摘されたとしても気にも留めない。

何故なら自分はイケメンで、目の前のひとりが居なくなったところで自分に寄ってくる女は履いて捨てるほどいるのだから。

 

だが、そのサイクルは浅いものでしかなく、いつの間にか「深い関係を築くことが出来ない症候群」になっていることにも気づけない。気づいた頃には手遅れで、深い関係の代わりに今まで築き上げた防御壁は分厚く高くそびえたっているだろう。