私の中のワタシを忘れるために

錠剤は一粒ずつしか飲み込めない人が書くブログ。

Re:インターステラー〜時間と四次元について考えてみた〜

2014年に公開された映画「インターステラー」を久々観ると、その時にはつかめなかった感覚をつかめたような気がした。

この映画はクリストファー・ノーラン監督、近未来の地球が舞台となっている。そこではすでに環境破壊が進み、人類滅亡の危機にさらされていた。そこで人類は居住可能な星を求めて宇宙の彼方に調査員を送るというミッションを極秘に進める。

ある時農夫であり元宇宙パイロットのクーパーの娘マーフが、自分の部屋の本棚から勝手に本が落ちていることに気づく。このことに何の意味があるのかと調べたマーフとクーパーはバイナリ信号で送られているメッセージだということに気づき、その内容から極秘ミッションの基地の場所を特定する。そこからクーパーはまたパイロットとしてミッションに加わることになる。愛する家族を地球において。

 

 

日本での公開当初、この映画の推しは「家族愛」みたいな感じで前面に出ていたけれど、私は個人的にこの映画の伝えたい部分はそこじゃないように感じた。

 

もちろん、愛について描かれている部分もあるし、本物の科学者と共同で描いた宇宙の映像美は言葉では表現できないほど美しい。

だが、個人的に一番衝撃だったのは、ラスト付近のクーパーがブラックホール特異点に突っ込むシーンで、四次元立方体になったマーフの部屋を見つけたところ。

「これは一人の少女の部屋のいくつものパターンだ(ちょっと正確に覚えてない)」みたいなことを言った時、「あれ?それって、、私たちの見方にも応用できるよね?」と思ったので、映画を観終わって『四次元立方体』について調べてみた。

 

見つかった参考書籍はこちら。

 

四次元が見えるようになる本

四次元が見えるようになる本

 

 0次元は点。一次元は線。二次元は平面。三次元は立体。三次元は私たちの住む世界。

では四次元は?というと「時間」ではなく、〝立体のレイヤー〟といえば少しつかみやすいかな?

超立方体 - Wikipedia

 

以前この本を読んだ時はまだよく掴めなくて、ただただ動く四次元立方体に見とれるばかりだったのだけど、久々「インターステラー」を観て私が個人的に解釈したのは、「四次元って私たち個人個人の〝目〟以外で見ているものなのかな?」ということ。

例えば過去の思い出とかもそうだし、まだ自分の目では見てないけど浮かぶイメージも、実際はその時点で存在している。

部屋に新しく家具を買おうとするとき、「アレをここに置いたらこんな感じになるな」という映像を映し出す場所は、わたしが感じた四次元世界ということになる。

「時間というのは過去も未来もなくて、今ここに同時に存在する」というのは、人間の体がタンスみたいなもので、引き出しを開けたら無限に『一瞬』が詰まっている。そういう感じかなと思った。

まさにドラえもんの四次元ポケット。ってことは、藤子不二雄もすでに四次元の視点を持ってたってことか。やっぱすごいな。

 

映画では相対性理論もわかりやすく表現されており、先にいった調査員ミラーが到着した星に降りた時の重力や時間の関係は、観ていてとても興味をそそられた。

この星での1時間は地球での約7年。しかしちょっとヘマって長居(といっても分とか時間単位)しちゃったから、母船で待ってたロミリーは23年も経っていた。もちろん地球はもっと経っている。

そういえば、以前よく友達がうちに遊びに来ていた時。みんなが口を揃えて「マス(私)の家は時空が歪んでいる」といっていた。ウチの家の時空は光の速さらしい。というか、多分わたしが光の速さなんだとおもう。

 

時間について、以前「流れが逆になった」と書いたことがある。それは、普通一般的には時間の流れというのは過去から現在を通って未来へという順番として捉えられている。

だが、流れとしていうならば実は逆で、未来から現在を通って過去に流れていく。

イメージするなら、マリオカートとか、洗車機とかかな。自分は止まっていて、〝時間〟というアイテムや門が自分を通り抜けていく感じ。

一旦その感覚が腑に落ちると、日常生活においても行動と動機の関係が変わってくる。

「こうしたい」が先にあって、それに向かうためには(実現させるには)どうすればいいか?を考えるような流れになるため、現実に現れるスピードも早くなる。

 

逆に、重たいものの周囲では時空も重たく歪む。これが俗にいう、つまらない時間は遅く感じるというアレ。

何かに思い悩む人の周りの時空は、重たく歪むので、その人にとっては時間の流れも遅いし、そもそもずっとある時空に囚われていることが多い。

だからきっと、スピードが速い人が遅い(重たい)人といると疲れたり話が合わなかったりするんだと思う。周波数の違いともいう。

 

話は「インターステラー」に戻るが、映画の中でアンハサウェイ演じるブランド博士が愛についてこう云う。

「愛は観測可能な力よ」

なんとも科学者らしい発言だが、なるほどと思った。

愛は人間が発明したものじゃないという言葉に、私達が普段そうだと信じている「愛」というものについて疑い、その先にある真の愛をみつめてみたらどう?というメッセージを感じた。

 

 

↓宇宙や量子論まで、イラスト多めでたまに寒いギャグもはさみながら分かりやすく説明されている一冊。

 

 

感じる科学 (Sanctuary books)

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