『エロ』とは。
わたしは最近スケボーにはまっている。という話は前のブログでお話したが、インスタグラムで「スケボー」かなんかのハッシュタグ(#)をタップして出てきた写真を見ていたら、デッキと足の写真や技の動画などに紛れて、おばさんがスケボーに座ってポーズを決めてる写真があった。それも何枚も。
「ナンダコレハ」と思いながら写真を見てみると、そこには「グラビア」というタグもつけてあった。
特にセクシーな格好をしてるわけでもなく、むしろ履いてたサンダルの汚さに目がいってしまうくらいで、もしかしたらお若いのかもしれないが私から見たらとても〝レディ〟とは呼べないおばさんで、カメラマンもカメラマンだけど(おそらく趣味程度?)、それにタイトルをつけるなら間違いなく「カオス」が合うだろう。
そしてもし目の前にちゃぶ台があったならば、間違いなくひっくり返しているし、もし私がその場にいたらスケボーをひっくり返している。
私は次に「グラビア」タグを開いてみた。
するとどうだろう、今度は「量産型」という言葉がふさわしいほどに溢れに溢れたグラビアにありがちな猫っぽいポーズを決めた女性や、ただ水着を着てるだけの女性や、胸の谷間を強調した女性たちが画面いっぱいにひろがった。
あるひとりの女性のプロフィールを見てみれば、「グラビアやってます。チャームポイントは笑顔とお尻です」と書かれてあったのだが、アップしている写真にはお尻の写真などなく、外食の料理の写真と何枚か水着姿の自分の写真があるだけだった。フォロワー数は400と少し。納得できる数である。(少ないという意味)
ではそもそも「グラビア」とは何なのか。
「グラビア」とは印刷法の一種。写真や絵などの明暗の調子を良く表現し、大量印刷をするのに適している。「グラビア誌」とはそうやって印刷された書物やページ。
つまりは主に写真で勝負するってことなんだろうけど、みんな同じポーズで同じ視点で写真撮ってたら、そんなもん一番かわいい子がいいに決まっている。
これはわたしの個人的な解釈でしかないのだけれど、気になったのは、はたして水着姿でおっぱいやお尻をアピールすればいいという問題なのか?ということ。
そこに本当にセクシーさとかエロさってあるのか?ということ。
『絶対領域』という言葉が一時流行った。絶対領域とはスカートとニーハイソックスの間にできる、太ももの素肌が露出した部分を指した言葉なのだが、あれが萌えるという男性は意外と多い。
あの、お尻もおっぱいも見えないただの服の隙間の太もものどこがいいのかといえば、おそらくそれを見た本人の何かしらの妄想の回路につながるスイッチだからだろう。
「これをこういう解釈で見ろ!」という押し付けではなく、「あなたの好きなように見てね」という、男性には必要不可欠の「空間の自由度」が与えられる。
わたしはそんな風に考えてみた。
丸裸では一瞬で飽きてしまうのだ。
美容師をしているからヘアスタイルのことについても言わせてもらえば、個人的に一番セクシーな髪型はボブだと思う。それも、顎が見えるか見えないかのギリギリのライン。
髪の隙間から覗く真っ赤なリップを塗った湿った唇、シャープな顎。
谷間を寄せた全体像よかよっぽどこんな雰囲気の方がエロいって。
あと一つ、「グラビア」タグの写真たちを見ていて気になったことがある。
『濡れている写真が一枚もない』のだ。
みんなカピカピ。
もっと濡れて行こうぜ。