マニュアル人間
今朝、ふとYouTubeを開くと「あなたにオススメの動画」と書いてある下に、お笑い芸人〝和牛〟の「洋服屋の店員が苦手」という漫才があった。
もう随分とテレビを観てないため最近のお笑い情報にも疎く、今日初めて〝和牛〟を知った。
どんなもんかと思いながら再生すると、思った以上に面白く、普通に爆笑した。
こういうことがあると、ほんと浦島太郎になった気分になる。
服屋の店員さんは私も昔っから苦手で、漫才にもあるように「今日は何をお探しですか?」とか聞かれてもほんと「服です。」と思うし、「いや、探してるわけじゃないんです。」という場合も多いため、いつもいつもあの質問が超絶にうざく、服屋のマニュアルからとっぱらって欲しいと密かに願っている。
服屋で働いているからといって、みんながみんなセンスがいいわけでもない。たまに自分好みのセンスをすぐに汲み取ってくれる人もいるが、トンチンカンなことを言い出す人もいる。
私は雑誌でいうとNYLONとか、わりとガシャガシャした古着っぽい感じとか、ゴシックパンクな雰囲気が好みなのだが、そのようなテイストのお店じゃないところもふらりと入ってみたりする。
あるときふらりと入ったベーシックな雰囲気のお店でかわいい靴を見つけたので、すぐに頭の中では「あんな服とかをあーやってこーやって合わせたら良さそう」などとイメージできたので試着させてもらうことにした。
履いて鏡を見ていると、横から店員さんがこんなことを言い出した。
「あぁ〜!それかわいいでしょぉ〜(はぁと)、短いレースの靴下とか履いて合わせてもらってもすごくいい感じになると思いますよぉ〜♪♪」
私は(ははは…)と苦笑いしながらこう思った。
(うるさいだまれ。私の格好をよく見ろよ。短いレースの靴下なんか小学校の時でさえ履いてないわ。くるくる丸めてドーナツにしたことはあるけど。)
そう思いながら「あなたのアドバイスには全く興味ないですオーラ」を全開に発した。
客の服装をサーチしてから物言うってのは、マニュアルにはないのだろうか。
いや、店のテイストじゃない客が言うのもなんだけどさ。
それと一番意味がわからないのが、会計後の「お出口までお持ちいたします」っていうあれ。あれもマニュアルから無くしてもいいんじゃないかな。
お釣りをお財布にしまったりするのがちょっともたついてしまう時は、確かにある。
そんな時にさりげなく言ってくれるならまだわかる。(ゆっくりしまってくださいの意味で。)
しかし、別に会話が弾んでるわけでもなく、店を出るまでのちょっとの距離を後ろからついて来られるのはなんかヤダ。ホテルじゃないんだし。
「あ、いいです」と言っても「いえいえ、どうぞ」と、たまに譲らない店員さんもいる。
いや、もういいから次の仕事しなよ。なんてことを毎回思いながら店を後にする。
マニュアルってのはある程度の指針としては必要なのかもしれないが、時と場合と対する相手によって自己流に崩していけるのが「売れる店員さん」なんじゃないかと、私は思う。
もし、今後。
私がレースの短いソックスを履いていたら。
その時は笑ってやってくださいね。