サブカルクソ女
小学生の卒業文集に「尊敬するひと」という欄があって、私は書き出すのに随分と悩んだ。
当時の私にとって尊敬するひとなんているわけもなく、というか考えたこともなく。クラスメイトが〝おとうさん〟やら〝お母さん〟やらと書く中、私は結局「ルノワール」と書いた。
なぜルノワールと書いたかは覚えてないけど、おそらく何かの教科書か図書館かで見た、あの有名な青いリボンの少女の肖像画がお気に入りだった。
私が「ルノワール」と書いたそばからソレをのぞき見していた男子が、「なんでルノワールなん?ルノワールち誰なん?普通お父さんとかお母さんやろ〜!」と言って小馬鹿にした。
私はそのとき思った。
何で尊敬するひとがお父さんとかお母さんなん?親は好きだけど尊敬とはちがくない??強いて言うならルノワールとかになるやろ。ルノワールはすごいよ、光の表現が。うちの親はあんな光描けんよ?と。
そして、「将来の夢」の欄には、「絵描きをしながら美容師をする」みたいなことを書いたような気がする。
小学生の私はそんなに絵を描くことが好きだったんだろうか。
小学生のわたしよ、絵は描いてないけど、美容師にはなってるぞ。しかも、店、出したぞ。
もう少し時を遡り、保育園時代。
一人一枚の色紙に、絵と文(つまりポエム的な)を描かされた記憶がある。
オカッパの黒髪で前歯の抜けたサブカル女は、シロツメクサの絵を描き、刹那さ溢れる文を添えていた。(残念ながら内容は覚えてない)
ぞう組さんのわたしよ、ポエマーにはなってないけど、ブロガーにはなってるぞ。しかも、何人かおもしろいって言ってくれてるぞ。よかったな。