私の中のワタシを忘れるために

錠剤は一粒ずつしか飲み込めない人が書くブログ。

愛しきシカバネ〜アウトサイダーアート〜

わたしが専門学校時代の頃。約16年前になるが、当時は現代のようにメディア規制などがそれほど厳しくもなく、〝モンスターペアレンツ〟などの人種も表立ってなく、本屋にはわりと普通にタブーな雑誌などがちらほら置いてあった。

 

当時わたしは北九州の小倉という街にある専門学校に通っていたのだが、学校の帰りの楽しみの一つとして「ヴィレヴァンで立ち読み」を定期で行っていた。

今では「ヴィレッジ」と呼ぶのが定番みたいだが、わたし達の年代はおそらく「ヴィレヴァン」が通称だったとおもう。

 

当時のヴィレヴァンは今みたいなファニーでポップな雑貨屋ではなく、マイナー小僧が好んで行くような、エロあり、パンクあり、deathあり、マニアック度75%くらいのアンダーグラウンド本屋だった。

 

釣崎清隆

わたしが定期で立ち読みしていた雑誌(なんで買わなかったんだろ)は、タトゥー、身体改造マリファナ、死体写真など、未来屋書店さんでは置けないようなハードコア雑誌「BURSTバースト」がお気に入りで、その中でも一番興味を引かれたのは死体写真家、釣崎清隆氏の記事だった。

釣崎清隆 - Wikipedia

 

 

BURST (バースト) 1996年9月号 VOL.5

BURST (バースト) 1996年9月号 VOL.5

 

 

ホラー映画などの動くフィクションのグロさは目を覆ってしまうのに、人間のリアルな「死体写真」には興味深く見入ってしまう。それはあくまでも、釣崎氏の「アート」というフィルターを通して見ているからだと思うのだが。

幻想って大事だし、俺は死体写真を撮っているからといって、現実を突きつけようとしているわけではないんですよ。幻想を追求してる。夢を見てもらおうと思って作っているわけなんです。

    「トーキングヘッズno,38」インタビューより。

 

TH no.38 愛しきシカバネ (トーキングヘッズ叢書 第 38)

TH no.38 愛しきシカバネ (トーキングヘッズ叢書 第 38)

 

 

あるお客さんと話をしてて。その方はホラー映画が好きなんだけど、それを周りの人に言うと、最近の殺人事件とかを指して「あぁいうの好きなんでしょ」と言われたらしいのだが。

わたしからすれば、殺人事件とホラー映画を混同する思考と精神の方がどうなの?と疑ってしまう。いや、わからんでもないけどね。

 最近ではたまにピンタレストで収集してます。

 

ズジスワフ・ベクシンスキー

ベクシンスキーというポーランドの画家さんの作品が、わたしは好きなのだけど。

以前「ベクシンスキーは精神異常者だ」みたいなことを言ってる人がいて。

確かに彼の作品は退廃的で不気味な雰囲気が漂うけど、彼が実際精神異常者だろうがそうでなかろうが、残した作品の美しさに嘘はない。

 

 碧い光が、とても美しいんですよ。

 

 

【ヘンリー・ダーガー】

ヘンリー・ダーガーアウトサイダーの中ではわりと色使いがポップ。

ヴィヴィアンガールズ達の物語、非現実の王国へようこそ。

 

ヘンリー・ダーガー 非現実を生きる (コロナ・ブックス)

ヘンリー・ダーガー 非現実を生きる (コロナ・ブックス)

 

 

 

どう?見てみたくなったでしょ?