ネガティブな人がネガティブに聴きたい梅雨の或る1日のアルバム10選
グダグダしたくなる梅雨。
「そんなグダグダを吹き飛ばそうぜ!」なんてムリ。
朝から雨降って、昼間ちょっと上がって、また夕方から雨降る。
そんな1日のお供にどうぞ。
AM 出勤中の大雨
「House of Balloons」The Weeknd
カナダ、スカーバロー出身。ヒップホップやアンビエント、チルウェイブなどジャンルの壁を超えた様々な音の要素が楽しめるアルバム。透明感のある中性的な歌声が魅力的。やる気のない朝に爽やかな空気を送り込んでくれる。
AM 仕事始めの一杯の珈琲
アメリカ、オレゴン州出身。ガス・ヴァン・サント監督作品の映画でよく曲が使われがち♪ 2003年に惜しくも他界。儚さがしみる彼の声とギターは美しい。雨の日の10時のおやつ、珈琲とビスケットのお供にしたいアルバム。
AMとPMの間。そろそろお昼ご飯買いに行こうか。
「Creep On Creepin' On」Timber Timbre
カナダ、トロント出身。ダークなB級モノクロ映画でおっさんが下町のバーでウイスキーのまとわりついた氷をコロンコロンと回しながらため息ついてるようなアルバム。暗い。
PM ちょっと晴れ間が見えてきたよ
アメリカ、オハイオ州出身。私の大好きガレージサウンド。さっきのおっさんがボロボロのアメ車に乗って砂埃を巻きながらじゃりじゃりとどこかへ行っちゃうようなアルバム。飲酒運転?気にしません。おっさんはそれが理由に女房に逃げられたんです。
PM 午後の一瞬の晴れ間。でもまだ蒸し暑いね。
「May Your Heart Be The Map」Epic45
イギリス、スタッフォードシャー州出身。梅雨のがダグダの中、一瞬の晴れ間にキャッチーな彼らの音がリセットしてくれるようなアルバム。このジャケットのような新緑の青葉のような雰囲気。
PM またなんとなく曇ってきたよ。湿っぽいね。洗濯取り込もうか。
「Dream A Garden」Jam City
イギリス、ロンドン出身。フレッシュでポップなアルバムタイトルとは打って変わって、曲のタイトルが鬱気味。シューゲイズやアンビエントな要素も含み、プカプカ水に浮いていたいアルバム。
PM どんより空に雨が落ちてきたね。夕ご飯の買い物に来た車からスーパーまでに濡れた雨。
「Dummy」Portishead
イギリス、ブリストル出身。泣く子もだまるネガティブミュージック(褒め言葉)。しとしと降る雨にぴったりの音の響き。陰の気、強め。
PM あなた、ご飯にしますよ。テーブルの上片付けてちょうだい。
「Second To None」Hardkandy
イギリス、ブライトン出身。ダウンテンポ、ブレイクビーツ、晩御飯のお酒にぴったりなおつまみはいかが。外は湿っててもドラムは乾いてるぜ。
PM 仕事の疲れを一人ソファで癒したい。どこまでもどこまでも沈んでいきたい。
「The Crying Light」Antony & The Johnsons
イギリス出身アメリカ育ち。眼を瞑ってピアノの音をひろう。砂時計の中をじんわりとソファに座ったまま落ちていくようなアルバム。落ちたところは蒼く暗がりの洞窟に一筋の光がさす聖堂のような場所でした。
PM ドープにおねむな時間ですよ。
「You Go Girl」Frank & Tony
ブルックリン拠点。ディープでスモーキーなハウスミュージック。コンクリートの地下駐車場に雨が滴るようなアルバム。眠ってもいいしパーティに出かけてもいいよ。