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私の中のワタシを忘れるために

錠剤は一粒ずつしか飲み込めない人が書くブログ。

限りなく水に近い芋の水割り

考えてみた

以前、ひょんなことから仲良くなった年の近い女の子と飲みに行くことになった。

性格はさっぱりしていて明るく、どちらかというと美人系な顔立ちをした、男女問わずにモテそうな女の子だった。

そんな彼女の当時の彼氏は、お世辞でも若いとは言えない、60代のおじさんだった。いや、おじいちゃんと呼んでもいいくらいだ。

不倫とかではなく、ちゃんと「彼氏、彼女」の関係で、先々には結婚も考えていると、当時彼女は幸せそうに話してくれた。

 

地元の居酒屋で二人で飲んでいると、彼女のケータイが鳴った。彼氏からだった。

話によると、自分も職場の部下と三人で飲んでるから合流したいという申し出だったようなのだが、彼女のウキウキな雰囲気に「ノー」と言えず、彼氏たちが私たちがいる店に来ることになった。

御察しの通りの一番面倒くさいパターンだ。

 

おじいちゃん彼氏は40代半ば程の部下二人を引き連れてやってきた。軽く挨拶を済ますと、彼氏、彼女、私、部下、部下、の順にカウンターに座らされ、逃げ場のなくなった私は目の前の焼き鳥にひたすらかぶりつくことしかできなかった。

すでに酔っ払っていた部下の話にテキトーに合わせているうちに、部下の一人から気に入られてしまい、「スナックに行こう!!」という流れになってしまった。ここで断らなかったら生きて帰れないと思った私は、

「あのー、車で来てるしお酒も飲めないので私はこれでー、、、」

と中途半端な言い訳しか思い浮かばなかった私に、すかさず部下は「代行呼んでやるから大丈夫!いくぞ!」と突っ込んできた。

スナックという場所がどんなところか知らなかった私は、この際社会見学と思えばいいと、諦めてついていった。

 

部下どもは、よくいる「偉い人と分かればヘコヘコする、自分より弱い人には威張り散らかす」タイプの人間で、酒が入るにつれてそのバロメーターは上司(彼氏)と私たち二人の間を行ったりきたりしていた。

すると、何を思ったのかいきなり彼女に対して日ごろの鬱憤をぶちまけ始めた。

彼らは建設業だったのだが、その部下の言い分は「お前はおかみさんになる立場だ、結婚を考えてるならヘラヘラするな。財産目当てで結婚されても困る。俺たちがお前に頭を下げる立場に入るんだからちゃんとしろ」みたいなことだった。

上司であり彼氏の男が目の前にいるというのに、その光景はとても異様だった。

 

「はい、すみません」と素直に受け答えしている彼女もどうしていいか分からなくなったようで、泣き出してしまった。

もっとどうしていいか分からないのは私だというのに。私だって泣きたいよ。

 

部下はおそらくカッコつけたかったのだろうと思う。

彼女を泣かし倒した後、少し気が済んだのか、今度は私に向かって若い頃の武勇伝を語り出した。

地元では喧嘩が強かった。とか、モテていた。とか、何十人の女とヤッた。とか。

どうして男ってやつはこんな低レベルな内容でイキりたがるんですか?

それ、自ら恥さらしてるって気付いてますか?気付いてませんよね?

お酒が入らなくても言いたいことは面と向かって言えるのがオトナですよ。

 

それ以降、彼女とは会ってないのだけれど、彼氏と結婚したのかなぁ。

 

『ママさん、芋の水割り、うすーーく作ってください。』